置き去りの4時間

こっちに来て、牧場やペットホテルなど経営していても、

やっぱり馬が軌道に乗らないうちは、アルバイトはやめられないのが現状。

もとよりそれは覚悟していたし、その仲間と楽しくやれていれば

ここにひとりで過ごしてしまうと出来ない人との交流も持てるし、

悪いものでもない。

昔は牧場以外に4つバイトを掛け持ちしていたこともあったし、

それに比べれば大分体がラクだ。


バイトの1つに、森の中の林道を車でパトロールする仕事がある。

倒木の処理や、ごみ拾い、土砂崩れ等異常の発見など、

なかなか楽しい仕事だ。

数年前に、クマを見たのもこの仕事中だった。

画像


今日の北海道道東は、暴風警報が出るほどの荒れ模様。

本部からは「あまりひどいようなら早めに終わってください」との指示が出た。

ラッキー!と思いつつ、それでも根が真面目だし、給料が半分になってもつまらないので

しっかり仕事をしていた。

もちろん1人ではなく、2人体制のこの仕事。

相棒は倒木で林道に閉じこめられても大丈夫なように、

My チェーンソーを車に搭載。準備はばっちりだった。

画像


入り口から出口までの距離がちょっと長めの林道に入った時だった。

車の振動に違和感を感じた。

「なんかおかしくない?」

「停まって!もしかしてパンクかも!」

見ると、左前輪のタイヤがパンク…と言うよりすでにホイールからも外れてしまっていた。


私はすぐに本部に電話。

相棒はスペアタイヤを探していた。


しかし、今の車ってみんなそうなのかな?

パンク修理キットと言うのがあるけど、スペアタイヤはなし。

しかも修理キットの使い方には「タイヤが外れていたら直せません」と

しっかり記載されていた。


私たちは本部の指示を待つしかなくなったのだ。

時刻は11時8分だった。



本部から折り返しの電話があったのは30分後。

乗っているのはレンタカーなので、その会社と、修理屋さんと連絡を取っているが

修理屋さんとの連絡が取れないので、そこでお昼でも食べて待っててくださいと言われたが、

2人とも昼食はコンビニでの購入予定で、「今日のお昼は何にしようかな~」

なんて話していたくらいなので、もちろん昼食は持って来ていない。

あったのは私のガムのボトルと、お互いの飲み物だけだった。


12時45分頃、本部から電話が来た。

「これからレッカー車と、代わりの車と一緒にそちらに向かいます。

到着は3時になると思います」


私は思わず「は?」と言ってしまった。

正味4時間

大雨と強風の中、車に閉じこめられるのだ。

しかもクマの出るこの林道はとてもじゃないけど歩いてなど行きたくない。

JAFに連絡して、助けてもらってから本部に電話と

相棒が言うとおりにすればよかったと後悔した…。



それでも本当のところ、実際はそんなにかからないだろうと思っていた。


車の中ではお互いが所有する馬が、こういう時こそ主を迎えに来てくれればいいのに

と、あり得ない妄想話をした。

私は中でもに来てほしいと思ったな~…。


本来なら強烈なストレスなんだろうけど、

話題が絶えない相棒なので、何だかんだで2時半になっていた。

そこでレンタカー会社から電話があって、

やっぱり3時に到着するらしいことを伝えられた。

この時点で空腹はもうとっくに通り過ぎてしまっていた。

3時、やっと車の姿が見えて、私たちは別のレンタカーに乗り換えて、

その場所を離れることができたのだった。

時刻は3時10分。

4時間が経っていた。




「さて、これからどうする?」

と言う相棒に、私が

「まずは最寄りのトイレに行ってください…」

と言ったのは言うまでもない。






画像

腹筋中に、こうしてきたみろ

画像

もう~キュンキュンしちゃう♪






ご訪問まだ遅れています。





"置き去りの4時間"へのコメントを書く

お名前:
ホームページアドレス:
コメント: